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2005年12月04日

上野建築見学会2005

毎年恒例の上野建築見学会。
今年はこんな感じ。

東京国立博物館
いつも法隆寺宝物館(谷口吉生/1999)には立ち寄るが、
ちゃんと見たことがなかった2つの建物へ。
◆東洋館(谷口吉郎/1968)。
東洋館
構成はシンプル。
フロア中央の柱から伸びた両腕に支えられる形でスキップフロアが構成され、
ぐるぐるっと回って3階までたどり着くことができる。
おそらく、展示内容の飽和や展示ケースの更新等に伴い、
フロアと吹き抜けによる豊かであるはずの空間が損なわれている。
消防法の影響を受けて、室の構成さえ変わったらしき場所さえある。
名建築が失われてゆく典型か。
◆本館(渡辺仁/1938)。
本館
いわゆる帝冠様式。
1階、2階に全20室ある展示室は、ヨーロッパの博物館にも見られるサーキュレーション。
しかし、これも開館時とはライティング等、全く変わってしまった部分があるようだ。
注目すべきは、展示室間に残されたタイルによる装飾。
浮き出るような立体感が空間に映える。

吉村順三建築展
吉村順三展
芸大美術館での開催。
吉村の作品は美しい。
1つに、吉村が構成する空間が周辺に如何に溶け込むか、純粋に考えようとしている点。
1つに、人がどこに溜まるか、想像しながら構成している点。
結果として、それは視線を意識したり、森の大きさとの関係付けだったりする。
しかし、この展覧会には、それを意識させるプレゼンテーションになっていない。
その点が極めて残念で、また別の機会に吉村に触れなければ、
何か誤解したイメージを引きずってしまいそうになる。
そのくらい、展示の質は低いと思う。
 模型はきれいだし、設計図書をパラパラめくることもできる。
 そういう意味では、満足がいくが。

hhstyle.com/casa(安藤忠雄/2005)
hhstyle-casa
波板の黒い鋼板によって大きく構えた空間の中に、
三角形の断面を持ったRCの柱と梁が支えるフロア。
結果として、様々なインテリアアイテムを並べられる多様な室が用意された。
まぁ、言ってみれば流行りの空間構成かもしれないが、無難にまとまっている。
三角形の柱と梁は、安藤の存在証明でもあり、存在を消したいと思った結果でもあろう。

投稿者 こち : 2005年12月04日 23:59

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